ドレミキッズ保育園 全景
doremi boya

 私が生まれた昭和30年代前半は、日本がまだ戦後と呼ばれていた時代でした。 今のようにたくさんの物に恵まれる事はなくても、自然の中でのびのびと育てられた時代でもありました。それから数十年、神戸から離れ15年前に再び舞子に戻ってきた折りには、あまりの変化に驚きもしましたが、東京に比べるとまだまだ自然が残っていることにほっといたしました。

 今の時代、より早く、より便利にと日々進化している中で、時の流れの速さに大人でさえ戸惑うことがあります。それとともに、大人の言う事を聞き、すぐに何でもでき、汚さない、育てやすいという大人にとって都合のよい子が、いわゆる“よい子”とされているのではないでしょうか。「手のかかる子供ほど可愛い」という言葉は、もう死語になりかかっている気がします。

 私の母は数年前に他界しましたが、今も思い出の中の母は、食事を作ったり洋裁をしながら、私の話を笑って聞いてくれ、いつも「あなたなら大丈夫」と言ってくれた笑顔です。どんなに時代が変わろうと、その子を受け入れてあげる心とその子を信頼してあげる心、それは決して変わってはいけないものではないでしょうか。目に見えるものばかりを追いかける中で、見えない心を大切にすることを子供に伝えていくことが、一番大切なことだと思います。

 明橋先生の著書『思春期にがんばっている子』に「甘えない人が自立するのではなくて、甘えた人が自立するのです。」ということが書かれています。今の大人たちは自分が一番、自分さえよければ良いと思っている人が多く、体は立派な大人になっていますが、心が幼い人が多いように思います。子供が甘えたいときにはしっかり受け止めてやり、子供が自分でやろうとしているときには、しっかりと信頼して見守っていく。そんな風に子供の心を満たしてあげることにより他人のことを思いやり、自分が受けた優しさを他人に分け与えることができる人に育ってくれるのだと思います。
 そんな風に子供を受け入れて見守っていくという思いを胸に職員一同、頑張っていきたいと思います。

 今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

園長 はまさき ふみこ